シターリサイタル
11月も後半に入った。このところ木々の紅葉も、急に色鮮やかになってきた。陽の光の射し具合で、色づいた葉っぱが眩いくらいにキラキラと輝いて美しい。そのような中、21日は友人達と、東京オペラシティ・近江楽堂でのシターリサイタルを聴きに行った。主役は、ダミアン原田さん。
ダミアンさんとは昨年の暮れに、ご本人の絵画個展に伺ったのがきっかけで、ありがたい事に交流を持たせていただいている。今回初めて、幾つかお持ちのお顔の一つである、プロの音楽家・シター奏者の演奏を聴かせていただいた。楽器特有の優しい音色の中に、一本しっかりと通ったご本人の生きる姿勢なるものを感じた。人生の先輩から、ポンと何かを手渡されたような感じがした。後半の演奏で使用された打楽器・波紋音の音色、響きからは、生まれて初めてちょっと衝撃的な感覚を受けた。聴いている間中、頭も、顔も、肩も、そして足の裏までも、全身を音で叩かれているような感覚だった。音にノックされ、篩に掛けられて無駄なものを剥ぎ取られ、更に自分の中の奥底の部分を揺り動かされるような . . . そう、音の問答。そんな不思議な感覚だった。
何だか、とても貴重な体験をさせていただきました。ありがとうございました。
帰りは同行した友人達と、ビールとブラッドオレンジジュースで乾杯。これも楽しい一時でした。
Glück ♪ ダミアンさん、お疲れ様でした。そして写真家の五味さん、ピアニストの栗島さん、いつもありがとう!
おめでとう ! ②
今年もやって来た。ずっと楽しみにしていたこの日が。秋の小雨混じりの昼下がり、ワクワクした足取りで表参道のアルスギャラリーへ。写真家、大野繁さんの写真展に伺った。『 Ani Kyo Kan 』
この5年間、毎年作品を拝見させていただいているが、今年はギャラリーに入った途端、室内のエネルギーの大きさに驚いた。昨年も似たような感覚になったのを記憶しているが、比が違う。どの作品からも一貫して全く迷いのない、重厚なエネルギーを感じた。観念の枠が取り払われ、時空を超えた世界が強い意志を持って、そこには存在していた。視覚ではない心の奥の目が揺さぶられ、観ている者の心の奥の、更に深い所の扉を開けられた感じになった。
モノクロの世界が、こんなにも色鮮やかな強いメッセージを投げ掛けて来るとは . . . 。次元を超えて風を伴い、音を伴い . . . 。感動を超えて圧倒された。観ている自分がしばらくの間、無になって同化した感覚になった。そして、多分それは時間の経過と共に私の中で熟成して、意訳された一つの言葉になって、改めて受け取れる事を予感させてくれた。
東部トルコの、アルメニアとの国境近くの『 アニ遺跡 』。ご自身は、「 今回は、呼ばれるれるようにして行った。」とおっしゃっていたが、きっとご自身の中で、魂が求めていらっしゃる到達したい世界が近づいて来たんだな、と大変生意気ながらも感じた。
繁さんは、ピアニストである友人、久美子さんのご主人。今日は、お二人揃ってお会いする事が出来た。嬉しいですねー ♪
今回も、極めるという事の本質をしっかりと感じ、教えていただきました。ありがとうございました。
Glück !! 今月は私にとって、ターニングポイントの月となった。そして、大きな気付きをいっぱいいただいた。心より感謝です。
おめでとう!
観に行かないと一生後悔する! 先月、突き動かされるように飛行機のチケットを予約した。そして一昨日、羽田空港から午後の便で福岡に飛んだ。
閉館1時間半前に、福岡県立美術館に入った。展覧会は、美術館の一番広いスペースである1階の展示室で開かれていた。画家である友人の個展「 イリエトシユキ展 原点回帰 Ⅱ 」。
魂が揺さぶられました。
涙が溢れ、しばらく止まらなくなりました。
作品が発するエネルギーに圧倒され、身体中が熱くなりました。
ガラス張りの展示室内は、時間の経過と共に差し込む自然の光が変化して行く。それにより作品の色彩の、輝きの放ち方も変化して行く。
夕暮れの少し手前のその時間帯は、白い色がより白く浮かび上がり、黒い色がより黒く深みを帯び、異次元の広がりを感じた。不思議な魔法の時間に包まれた。
淡々と、「 自分は常に、粛々と制作を続けて行くしかない。」と話す友人は、凛としてとても大きく見えた。真摯に制作に打ち込まれるご本人の姿勢から、今回、人生を紡ぎ、極めて行くという事の本質を教えていただいた。作品達から、いっぱいエネルギーをいただいた。
伺って本当に良かった。ありがとう。そして、お疲れ様です。一段落されたらしばらくは、くれぐれもご無理をされずに。ゆっくりとエネルギーチャージしてくださいね。今後のご活躍、展開を楽しみにしてます。
翌日の朝の便で東京に戻り、お仕事へ。何だか、目に入る景色が違って見える。自分の中の何かが、確実に変わった。どうやら、しっかりと背中を押していただいたようです。感謝です。
Glück 〜☆〜 ありがと〜ね ♪
初秋の一日
昨日、ぷらっと、海を訪れた。海岸線沿いの小高い公園から海を眺めていると、爽やかな風が陽の光と混ざり合って、心地良く頬をなでる。ふっと視線を移すと、江ノ島の向こうには富士山が雲から顔を出して、挨拶してくれた。
はるか昔の10代の頃から何度となく訪れた地だけれど、ここから富士山とご対面出来たのは、初めて。穏やかな秋晴れの中、何色もの碧が重なり合って広がる海と、大地に鎮座した雄大な富士山を観ていると、心の枠が外れていく。
そして、すぐ側の日帰り温泉で、ほっこり。心と身体に溜った諸々を、洗い流せました。
今月は、2回も富士山と太平洋に逢えた。癒されました。ステキな初秋の一日にありがとう!
Glück ! 自然の大きなエネルギーを、しみじみと体感。 さぁ、また頑張ろっかな。
またね ②
25日は、お仕事を早めに切り上げて、上野から上越新幹線に飛び乗り上田に向かった。18時からのお通夜に何とか間に合った。
25年来の交友があった友人の、突然の旅立ちの知らせ。
昨年の夏にお電話で、2回程お仕事の打ち合わせをしたが、2回目は理由もなく掌を返される内容だった。何故? 戸惑ったけれど、きっとそれなりの理由があるのだろうと思い、またよろしくね、と言ってお電話を切った。それが最後の会話だった。あの時の理由がやっと判った。昨年夏に余命3ヶ月と宣告され薬でここまで延命出来た、と奥様から聞いた。
そうだったんだ。気が付かなくて . . ごめんなさいね。
旅立った友に手を合わせ、同様に友人でもある奥様と久しぶりにハグをした。この25年という歳月の重みを感じ、様々な思い出が溢れ出た。彼女は、どうしたらいいのか分からないと、ぽつんと言った。涙が止まらなくなった。
ジャズバンドの生演奏の流れる中、遺影写真をしばらく見つめていたら、「 一度きりのこの世の人生。活かすも殺すも自分次第。どうせ生きるのなら、悔いのない生き方を、人生を。」そんな言葉が浮かんで来た。あー、メッセージをくれたんだ、と今はもういない友に感謝の気持ちでいっぱいになった。
ありがとうね。お疲れ様。また楽しくサックスを吹いているのかな?
. . . 実はね、ちょっと言い難いんだけど . . . パパ似と聞いて心配してたんですよ。でも、お嬢ちゃん、とってもチャーミングなレディーに成長していて、ホッとしました . . . ゴメン。
色々な湧き上がる思いを抱えて、上りの新幹線に乗り込んだ。一路、東京へ。
Glück ☆ ありがとうね、またね。