ブログ VOICE~心のとびら

一覧へ戻る
2015年06月17日

レッスン報告

 先週、関東も梅雨入りした。途端に湿度が高くなり、空気がジトッとして重い。先月までの爽やかな風の方が過ごしやすいけど、咽喉や鼻腔のためには湿度が高い方がありがたい。

今日は生徒さんの一人、アナウンサーの藤岡英里さん http://everye.exblog.jp/ の変化と進化についての報告です。

英里さんとの出会いは、昨年の春。初めてお会いした時、美人で礼儀正しく、かなりの努力家という第一印象だった。同時に、身体の中心が硬く、呼吸が上の方で止まっていて、枠の中にご自身を押し込めているようにも感じた。そして、笑顔がチャーミングなのに、内側に閉まるように顔の筋肉を使っていたのが、とてももったいないと感じた。

彼女は、開口一番、咽喉の調子を整えるのが難しくなってきたと話された。アナウンサーのための発声訓練は受けたけれど、現場では高い声を要求される事が多く筋肉を無理して使い、年齢を重ねるにつれ声のコントロールの仕方が難しくなってきたそうだ。確かに、身体全体を使わず、咽喉と口、顎を中心にしてコントロールしていたので、相当無理をして声を作っていたのが分かった。身体も心もストレスになっていたと思う。

英里さんの持ち声は少し低めのトーンで、少し前に流行った女子アナような高い声、話し方ではなかった。でも、耳には楽で心地の良いトーンだった。もっと咽喉を初め身体が緩み、重心が下がり深い呼吸になれば、持ち声を生かして人を包み癒す声、話し方に絶対になると感じた。そして、これからの年齢には、ちょうど良い個性であり、仕事の幅も広がる筈、と予感させるような持ち声だった。

ドキュメンタリー番組、旅番組のナレーション、ラジオのパーソナリティー、対談番組の案内役など、響きのある落ち着いたトーンの話し声で誘導されたら、聴き手は映像やその世界に、いつの間にか心軽やかに入り混んでしまう。そんな英里さんの将来の姿を、私は予感した。

                      
時間の流れと共に、彼女の身体は奥から緩み始め、咽喉も開放されていった。
まず、彼女の笑い顔が激変したのに驚いた。中心から開くように筋肉が動くようになったのである。無駄な力が抜けて、まるで花が咲いたように笑っている。無駄な力が抜けると筋肉に伸縮性が出て振動するようになるので、顔は小顔になるのである。正に、キュートな笑顔!

咽喉も身体も緩み、咽喉以外の筋肉が動き出したので、呼吸も深くなり重心が下がった。次に姿勢が変わったのである。腰でシッカリと大地に立ち、肩の力を抜いて、背中が閉まる事なくデコルテが開いたである。頭は乗っているだけ。動きは、力が程よく抜けているのにシャープになるのである。最近の英里さんの立ち姿、歩き方はとても綺麗 ‼︎

そして、アナウンサーの命である「声」。響きが大きく変わった。声のラインが前に出てきたので、身体から声が離れて鳴り響くようになってきた。すると、少ないエネルギーでコントロールができるようになるのである。もともと落ち着いた声のトーンだったけど、頭声と胸声の響きが合体してきたので、高い声も無理なく出せるようになった。本当の声が出てきたのである。感情の豊かさと言葉の抑揚が上手く声に乗り、まるで歌を聴いているように感じる。身体が楽器に変化し始めたのである。聴いているこちらの身体の中も広がり、とても気持ちが良い。

更に声の変化と共に、心も大きく変化を始めた。声は、心の底をさらけ出すのである。身体や心がガチガチに固まっていると、出てくる声も硬く、絞るようにしか声を出せない人もいるのである。当初、彼女はいくつかの悩みや葛藤も抱えていらした。生きていると、悩みのない人はいない。誰も同じだと思う。でも、真面目な彼女は何とか自分に言い聞かせて、向上するよう努力を積み重ねてきたのである。

努力はとても大切な事だけど、やり方を間違えてしまうと、身体は頭について行けなくなり、悲鳴を上げ始めるのである。彼女も同じだった。頭でコントロールする事は、限界があるのである。それに気が付いた彼女は、今では、声、身体だけでなく、メンタルも少しずつ開放され、柔軟性が出て逞しくなってきた。本当の自分が輝き始めたのである。
英里さんのこれからの、一人の女性としての人生、アナウンサーとしての展開がとても楽しみになってきた。まだまだ開発するところはあるけれど、既に今の英里さんのエネルギーなら、同じくらい素晴らしい事柄を引き寄せられると感じる。

どうぞ、怖がらず、自信を持って自己を発信し続けてください。

応援してます !


Glück    🎵    生徒さんの嬉しい変化は、ステキなギフトです。感謝です !  ✨💖✨ 
一覧へ戻る